新宿から箱根の玄関口小田原や江ノ島までをつなぎ、通勤・通学だけでなく観光路線としても親しまれている『小田急電鉄』。小児IC運賃の一律50円化や子育て応援車の導入など、「子育てしやすい沿線」を目指した取組を進めています。
50以上のブースが登場、親子で賑わったフェスタ
小田急電鉄の本社がある海老名駅近くの海老名中央公園で、「おだきゅうFamilyFunフェスタ2024」と題したイベントが、12月7日と8日の週末に行われました。川崎市をはじめ小田急沿線の自治体、関連企業、全国の鉄道会社やバス会社など、50以上ものブースが出展。鉄道ファンはもちろん、多くの親子連れが朝早くから訪れ、賑わいをみせました。
2025年のヒット予測に「もころん」!
その会場でひときわ人気を集めていたのが、小田急電鉄の子育て応援マスコットキャラクター「もころん」。同社が推進する子育て応援のシンボルとして2023年8月に登場し、各イベントに登場したり、通勤車両の全面にラッピングされたりと、うさぎをモデルとした親しみのある姿で人気が急上昇。そしてLINEヤフーが、検索数などのデータから2025年にヒットすると予測した10のアイテムの一つに、なんと、『もころん』が選ばれたのです!世代問わずの人気ぶりに、「もころん」の生みの親、同社交通企画部課長代理の秋山昌三さんは「もこもこな容姿と、小田急・お子さま・応援の頭文字3つのアルファベット”O”を組み入れ、ロマンスカーの語呂合わせにより命名しました。性別問わずお子さまから大人の方まで幅広い世代にも小田急のファンになってほしいとのキャラ設定ですが、わずか一年ほどで親しまれるようになったのは嬉しいですね」とニンマリ。イベント会場で大勢の子どもたちに囲まれる「もころん」の人気ぶりに、関係者からも笑顔が溢れていました。
子育て応援の一つ、「小児IC運賃50円」が大反響!
そんな「もころん」を前面に押し出し、小田急電鉄が進める「子育て応援」の取り組みの数々。その一つが、小児IC運賃の全区間一律50円化です。どこまで乗車しても50円という全国初の試みは大きな反響を呼び、子育て世代をはじめとする利用者が増加。お子さまのICカード利用率もコロナ前の2021年度に比べ+90%以上と好調に推移しているそうで、家族のお出掛けとして利用されるケースが目立ってきているとのこと。また、お子さま連れでも安心して利用できる車両の導入や、沿線の子育て情報を満載にしたサイト「FunFanおだきゅう」の配信、小田急のあらゆるサービスを利用できポイント特典などが受けられる「小田急ONE(オーネ)」も、子育て世代を強力にサポートしています。
今回のフェスタでも、制服を着たり、駅長になりきったり、小田急の現場の仕事を体験できるブースが好評で、親子で楽しめる休日となったようです。同交通企画部の佐藤茉奈さんは「これまでは特急に乗って箱根をはじめとする観光地を旅してもらうようなPRに力を入れてきましたが、子育てを応援することで、沿線で暮らす人がさらに増え、地域がより活性化し、持続可能なまちづくりにもつながるはず」と期待を込めます。
「登戸・遊園や新百合ヶ丘を、小田急を代表するまちに」
まちづくりに取り組もうという小田急電鉄の想いは、ここ川崎市にも注がれています。小田急の全70駅のうち、川崎市にあるのは11駅。その主要駅である、登戸駅、向ヶ丘遊園駅や新百合ヶ丘駅でも、地域と連携したまちづくりが進められています。土地区画整理事業が進む登戸駅、向ヶ丘遊園駅では、川崎市・地域の方々と連携し、「エリアプラットフォーム」を立ち上げ、参加する皆さんと未来のビジョンを描くなど、地域の方々が中心となったまちづくりをサポートしています。空き地などを活用してにぎわいを創出する「登戸・遊園ミライノバ」の催しにも、多くの人が訪れ賑わいをみせています。
新百合ヶ丘でも、地域の魅力向上、活性化を目的に設立された「新百合ヶ丘エリアマネジメントコンソーシアム」に幹事会社として参画するなど、芸術・文化・自然など、地域にある資源やコンテンツをいかしたまちづくりが進められています。
同電鉄まちづくり事業本部エリア事業創造部課長の上田敬生さんは、「登戸・遊園も新百合ヶ丘も、地域の皆様の地元愛が強いエリアで、地域のために積極的に活動しようとする熱量の高さを感じています。未来を担う子供たちが将来誇りをもって暮らせるまちづくりに取り組んでいきたいです。」と話し、市制100周年からさらなる発展を遂げようとする川崎市のポテンシャルも視野に、「登戸・遊園と新百合ヶ丘を、小田急を代表するまちにしていきたい」と力強く展望を示してくれました。