デイ・シイ川崎工場は、京浜工業地帯の生みの親である浅野総一郎を創業者とし、今年で操業107年を迎えました。
国内最大の消費地である首都圏臨海部の川崎市に立地し人々の安全・安心な暮らしを支える製品を提供してきました。特に高炉スラグを活用し、低炭素製品である混合セメントや様々なスラグ製品を製造し、環境負荷低減にも取り組んでいます。
【資源循環型社会への貢献】
セメントを製造するには、様々な原燃料が必要となります。川崎市に立地しているという都市型湾岸セメント工場の優位性を活かし、川崎市などの自治体から発生する汚泥をはじめ、近隣企業から排出される廃棄物・副産物を原料および燃料として受入れ、再資源化して製品を製造するなどのマテリアルリサイクルおよびサーマルリサイクルに取り組んでおり、資源循環型社会形成に向けた役割を積極的に果たしてきました。
デイ・シイが収集しているリサイクル資源の中にはセメントを作るのに必要な成分であるカルシウムやアルミニウム、シリカ、鉄などが含まれており、また発熱量を有したものもあります。川崎工場にはそれらのリサイクル資源をうまく使いこなす設備が整えられています。リサイクル資源の活用は逼迫する最終処分場の延命にもつながり、資源循環型社会に大きく貢献しています。
この環境への取り組みは、創業者である浅野総一郎が明治の時代から「廃品利用の事業化」を実現してきた彼の先進的なDNA をしっかりと引き継いでいるという証であり、誇りでもあります。
川崎工場で作られるセメントは、セメント1 トン当たりに対する廃棄物や副産物の使用も含めて、その原単位(セメント1当たりの使用量)が日本でトップレベルです。この確かな技術とノウハウを活かし、資源循環型社会に寄与する製品づくりに取り組んでいきます。
【さらなる100年を見据え】
デイ・シイは、ミッションである脱炭素社会の実現を目指し、太平洋セメントグループとして「川崎カーボンニュートラルコンビナート形成推進協議会」に参加するなど、脱炭素社会の実現に向けて積極的に活動をしています。
デイ・シイ川崎工場は親会社である太平洋セメントより「カーボンニュートラルモデル工場構想」の実証工場に指定されています。川崎工場は都市型湾岸セメント工場であり、川崎臨海部に位置することからCCS 事業においても有利であること、今後、近隣企業との様々なアライアンスを検討できる可能性があることがその理由です。
人間が活動する限り、炭素の存在は必ず付いて回るので『炭素循環』は欠かせません。これに『水素社会の実現』と『エネルギーの地域最適化』を合わせた三位一体でカーボンニュートラルを実現しようという川崎市の『カーボンニュートラルコンビナート構想』は理想的であり、さらなる100年を見据え、デイ・シイは「かわさきカーボンゼロチャレンジ2050」を策定した川崎市と共にカーボンニュートラル社会の実現に向けて、引き続き積極的に取り組んでまいります。
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株式会社デイ・シイ (dccorp.jp)