本記事は『【イベントレポート】「Colors,Future! Summit 2023」で賑わう川崎市を巡りました①』の続きです。
今回は小田急線新百合ヶ丘駅の駅前で開催された『しんゆりフェスティバル・マルシェ vol.45』と、昭和音楽大学北校舎で開催された『まちを奏でる!官民連携で取り組む未来志向の「音楽のまち」』の様子をお届けします!
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『しんゆりフェスティバル・マルシェ vol.45』@新百合ヶ丘駅南口 ペデストリアンデッキ
『しんゆりフェスティバル・マルシェ vol.45』に行ってきました。新百合ヶ丘駅の駅前は出店者と来場者で大変賑わっていました!
マルシェでは新百合ヶ丘周辺の採れたて新鮮野菜や全国のこだわりフード、アートクラフト作品などが販売されています。気になるお店をいくつかのぞいてみました。
こちらは荻窪と東中野で店舗を構える『ル・ジャルダン・ゴロワ』。フランスの伝統的な手作りお惣菜・デザートを販売しています。
キッシュはフランス料理の伝統的な食べ物。『ル・ジャルダン・ゴロワ』のキッシュは卵がたくさん入っており、ふんわりとボリュームたっぷりで、フランスのお母さんが作るようなどこか懐かしみのある味を表現しているそうです。
私はトマトがたっぷり入った“プロバンスのキッシュ”をいただきました。卵のやさしさとトマトの酸味がマッチした食べ応えのあるキッシュでした。
マルシェでは植物も販売しています。『andand gf . -plants store-』では多種多様な観葉植物が販売されていました。
どの植物も生き生きとして、部屋に置くと癒されそうなものばかり。スタッフさんが希望にあう植物を提案し、購入後の手入れについても丁寧に教えてくれます。
フードも大充実!キッチンカーがずらっと並ぶなか『ドライブレーベルズ』のタコスをいただきました。
トマト、キャベツ、ミートと特製ソースが相性ばっちり。大満足のボリュームと味でした。
洋服や雑貨、クラフト作品も数多く販売され、見ているだけでも心踊るラインナップです。『しんゆりフェスティバル・マルシェ』は月1回開催されているので、気になる方は『しんゆりフェスティバル・マルシェ』のHPをご覧ください。
カンファレンス『まちを奏でる!官民連携で取り組む未来志向の「音楽のまち」』@昭和音楽大学北校舎
次に『まちを奏でる!官民連携で取り組む未来志向の「音楽のまち」』の講演を拝聴しました。
まちを奏でる!官民連携で取り組む未来志向の「音楽のまち」 人生100年時代、そして人口減少を迎えるこれからの都市と音楽の未来とは。 2024年に20周年を迎える「音楽のまち・かわさき」の歩みと振り返り、音楽を通じて人々の暮らしを豊かにする音楽産業の取り組みを紹介。 |
行政や企業が音楽を通してどのようにまちづくりをしているか、取組の紹介が行われました。
まず初めに『音楽のまち・かわさき』推進協議会事務局次長の前田さんが、川崎市が『音楽のまち』と呼ばれる理由をいくつか教えてくれました。
1つ目は音楽大学が2つもあることです。洗足学園音楽大学と昭和音楽大学、合わせて合計約3,500名の生徒が音楽を学んでいます。2つ目は日本を代表する東京交響楽団が川崎市とフランチャイズ契約をしていることです。とても大きな音楽資源と言えるでしょう。3点目は2004年に開館したミューザ川崎シンフォニーホールです。約2,000席を有し、スパイラル構造の客席が親密な音楽空間を生むのが特徴です。年間約200公演が行われ、約20万名が訪れます。
他にも川崎市では全国平均より音楽家が多く住んでいること、2023年に開館したライブホールSUPERNOVA KAWASAKI(スペルノーヴァカワサキ)、毎年恒例のイベント『かわさきジャズ』が紹介されました。
さまざまな要因が『音楽のまち・かわさき』を作り上げていることを実感しました!
続いて株式会社ヤマハミュージックジャパンの増井さんから、音楽を通した地域活性化について御紹介がありました。
株式会社ヤマハミュージックジャパンのプロジェクト“おとまち”は、音楽を通して新たな賑わいを作り、地域を元気にすることが目的です。
活動事例として福井県での活動が取り上げられました。令和3年から福井県で“おとまち”が編成され、福井県の音楽を活用したまちづくりの推進事業がスタート。
初心者やしばらく楽器に触れていないという方に向けて音楽体験や楽器体験イベントを定期的に開催。ヤマハの楽器をレンタルやリースをして、まちごとに音楽クラブという部活動を作ってきたそうです。福井県には17の市町があり、それぞれの街が違う楽器を演奏しています。楽器はクラシックギター、フルート、ウクレレ、サックスなどです。
発表の場として参加型コンサートを年に一度開催。各市町の発表を行い、そして最後に全員で演奏を行ったそうです。2023年には118人がステージに登壇。参加型コンサートを開催することで、晴れの日も普段の日も暮らしの中にいつも音楽があるという福井県を目指しています。
スクリーンには“おとまち”の普段の練習や発表会の写真が映し出され、和気あいあいとした雰囲気が伝わってきました。楽器の経験がない初心者でも参加できるのが、とても魅力的です。私もぜひ“おとまち”に参加したいです!
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントは“音楽弱者”をなくすため、“ゆる楽器”に力を入れているそうです。果たして“音楽弱者”と“ユル楽器”とは何なのでしょうか?
音楽弱者とは楽器が高くて買えない人、楽器を練習する時間がない人、楽譜が読めない人などを指すそうです。そんな方を対象に誰でも弾ける楽器を作ったり、体験会を開催しています。事業の一環としてユル楽器の開発を行っているそうです。ユル楽器とは老若男女、健常者でも障害のある方でも、誰でも演奏できる楽器を指します。
「今日はユル楽器であるウルトラライトサックスを持ってきました!」と丸子さんは楽器を取り出しました。ウルトラライトサックスは鼻歌で演奏できるサックスで、本物のサックスよりも少し小さめで、ボタンも1つしかありません。本物のサックスは息を吹いて演奏しますが、ウルトラライトサックスは鼻歌を歌うだけです。楽譜も必要なく、聴いたまま、思ったままに表現できるようになっています。
丸子さんがウルトラライトサックスを鼻歌で演奏してくれる場面があり、演奏の仕方に会場は興味津々。鼻歌であれば誰でも演奏できるので、楽器が弾けない私でもぜひ体験してみたいと思いました!
ウルトラライトサックスに一番関心を寄せたのは音楽評論家の湯川れい子さん。「私もぜひ欲しいです!」と食いつきを見せました。
そんな湯川さんは川崎市の音楽の取組について次のように語りました。
日本音楽療法学会の理事を務めている湯川さん。音楽と人間の心身の深い繋がりについて、「赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる時、五感の中で最初に生まれるのが聴覚です。そして最初に聞くのがお母さんの心臓の音と、ザーッと流れる血流の音、羊水を通して聞こえるお母さんの声です。そういった音が赤ちゃんの脳の発達、心の発達につながっていきます。生まれてからも一生私たちは外から与えられる音楽に刺激され続けているのです。外からの良いリズム、音楽、音を与えてもらうと、心身に良い効果があるので、川崎市はとても素晴らしい活動をしておられると思います。」と教えてくれました。
確かに音楽が暗い気分を変えてくれることってありますよね。川崎市の音楽のイベントが、誰かの人生をより豊かにしているのかもしれません。これからも川崎市で素晴らしい音楽との出会いがあることを期待しています!
行政や企業の取組により、音楽を通して人々の生活がより豊かになっている様子が伺えました。
川崎市では市制100周年に向けて多くのイベントを開催しています。川崎市市制100周年記念事業公式WEBサイトのイベントカレンダーで今後のイベント日程が見れるので、ぜひチェックしてみてください!川崎がもっと好きになるはずです。