川崎市は来年の市制100周年に向けて、さまざまなイベントを市内各地で開催しています。
11月17日(金)と18日(土)は「Colors, Future! Summit 2023」の一環として、合計19ものカンファレンスが「川崎市役所本庁舎」「昭和音楽大学北校舎」「SUPERNOVA KAWASAKI」にて開催されました。
本記事では11月18日(土)に開催されたカンファレンス『まちのハードづくりからソフトづくりへ』と『“超”少子高齢化社会における健康づくりとは』の様子をご紹介します。
(クリックでアーカイブ映像に遷移します。)
カンファレンス『まちのハードづくりからソフトづくりへ』@川崎市役所本庁舎
11月18日(土)、カンファレンスの会場である川崎市役所本庁舎に伺いました!
本庁舎は今年6月に完成したばかりで、10月から市役所の一部機能を担っています。中は美術館のような洗練された雰囲気が漂っていました。
まずは『まちのハードづくりからソフトづくりへ』の講演を拝聴しました。
まちのハードづくりからソフトづくりへ 道路づくりなどハード充実もさることながら、道路の開放といったソフト利用の充実こそ、もっとワクワクするまちにつながっていく。そのために、市民や民間企業は何をするべきか、行政はどうあるべきか。まちづくりの価値観を問う。 |
川崎市のまちづくりに携わる4名が登壇し、それぞれの取り組みを紹介しました。
まずはじめは11月5日(日)に『みんなの川崎祭』を主催したbonvoyage株式会社の和泉さんのお話。
『みんなの川崎祭』では市役所通り約300メートルの片側車線を封鎖し、フード・アート・ミュージック・スポーツの4つのコンテンツがカオスのようにごちゃ混ぜにされ、ストリート上で展開されました。
和泉さんは「川崎市をより好きになってもらえるようなコンテンツを詰め込みました」と語り、当日の様子について「世界中で活躍されているヒップホップダンスグループ“KING OF SWAG”やブレイキングループの“THE FLOORRIORZ”のパフォーマンスが披露されたり、音楽フェスティバルイベント「かわさきジャズ」とコラボでジャズのパフォーマンスがあったりと、川崎市に縁のある文化が勢揃いしました」と教えてくれました。
川崎市はブレイキンやスケートボードなどのストリートカルチャーが盛んなまちです。『みんなの川崎祭』を通して、さらにストリートカルチャーの魅力が広まったのではないでしょうか。
他にも、50メートルあるロングテーブルを道に置き、初めて会う人と隣に座ったらどんな会話が生まれるかという社会実験を行ったと言います。
スクリーンには、ロングテーブルに多くの来場者が着席し隣の人と談笑している写真が映し出されました。昨今、見ず知らずの人と会話を楽しむ機会は少なくなり『みんなの川崎祭』で新しいつながりが生まれたのであれば、とても価値のあることだと思いました。
続いて川崎市の職員で、約10年間川崎市のまちづくりに携わっている沖山さんのお話。
市役所のまちづくりの取組について御紹介がありました。まず川崎市のまちづくりの事例として『見晴らし公園の再構築』を挙げました。
「見晴らし公園はすぐ横に多摩川が流れていて、透き通った空気が流れ、広い空を感じられるというポテンシャルの塊のような場所でしたが、これまでいまいち活用されていませんでした」と問題を提起。
「そこで『リバサイ!』を開催し、誰でも自由に弾けるピアノやギターなどの楽器を置いた『ストリート楽器』、交換型の本屋である『ブックブック』、コワーキングプレイスなどをコンテンツとして揃えました」と取組を紹介しました。
『リバサイ!』は今回のカンファレンステーマ『まちのハードづくりからソフトづくりへ』にぴったりの事例。今ある場所や施設を活用しソフト面で新しいアイディアを取り入れるスタイルが、これからのまちづくりの鍵なのかもしれません。
続いて川崎市にあるホテル縁道の総支配人、吉岡さんによる地域活動のお話。
ホテル縁道は、川崎宿の歴史を大事にし、現代では地域の日常こそが誇るべき観光資源と考え、旅人と地域の日常が交差した様々な『縁』が生まれる宿を目指し、川崎の観光を盛り上げることを目標にしています。
ホテル縁道は2020年の開業時から川崎市にまつわるイベントを行ってきました。例えば『川崎と地方をつなぐ』というコンセプトで山梨県や福島県の方に来ていただいてマルシェを開催しました。さらに川崎市はストリートカルチャーが強みなので、ホテルの前のスペースでブレイキンやダブルダッチのパフォーマンスを披露してもらったことも。
地元の企業が地域を盛り上げるためのヒントが満載でした!
それぞれのまちづくりのお話を聞き、これからはソフト面がまちづくりを進化させることを強く感じさせられました。
カンファレンス『“超”少子高齢化社会における健康づくりとは』@川崎市役所本庁舎
次に『“超”少子高齢化社会における健康づくりとは―オリンピック金メダリストと考える運動の必要性―』の講演を拝聴しました。
“超”少子高齢化社会における健康づくりとは―オリンピック金メダリストと考える運動の必要性― 少子化・高齢化が進み急激な人口減少が進む社会で、“小さな子ども”から“お年寄り”まで、みんなが自由で生き生きとした生活を送るにはどうしたらいいのか。ダイバーシティ&インクルージョンのまち、川﨑からこれからの健康作りを考える。 |
ロサンゼルスオリンピックの体操で金メダルを獲得した具志堅幸司さんが、運動と健康について語ってくださいました。
話題は運動を通して学んだことについて。具志堅さんは、体操の名門高校に在籍した際のエピソードを教えてくれました。体操部の部員で「インターハイ優勝するぞ」という合言葉を作り、ことあるごとに言い合っていたそうです。おはようの挨拶代わりに「インターハイ優勝するぞ」、一日の練習が終わると「インターハイ優勝するぞ」といった具合です。そして3年後のインターハイで見事優勝。「言葉は身体を引っ張っていくことを学びました」と力強く教えてくれました。
話題は健康寿命に変わり、具志堅さんの健康の秘訣について。
「人間は動かないといけないと思います。運動をすると気分が爽快になり、ご飯が美味しく食べられ、良く寝られるようになります」と前置きし、自身も週3、4回スポーツジムに通い運動していると教えてくれました。
「神奈川県では3033(サンマルサンサン)運動と呼んでいますが、運動を1日30分、週3回、3ヶ月続けることをおすすめします。運動はなかなか1人では続かないものですから、仲間をつくって一緒に運動すると良いですね」とアドバイス。私も運動が苦手ですが、まずはウォーキングから始めようと思いました!
具志堅さんのお話を通して、運動の大切さや楽しさに気づくことができました!
『【イベントレポート】「Colors,Future! Summit 2023」で賑わう川崎市を巡りました②』に続きます。『しんゆりフェスティバル・マルシェ vol.45』と、『まちを奏でる!官民連携で取り組む未来志向の「音楽のまち」』の様子をお届けします!ぜひご覧ください。