川崎市は来年の市制100周年に向けて、さまざまなイベントを市内各地で開催しています。
11月17日(金)と18日(土)は「Colors, Future! Summit 2023」の一環として、合計19ものカンファレンスが「川崎市役所本庁舎」「昭和音楽大学北校舎」「SUPERNOVA KAWASAKI」にて開催されました。
私は両日とも参加しましたので、今回は18日(土)の様子を2回に分けて紹介します!
今回、紹介するカンファレンスとイベントはこちらです。
(クリックでアーカイブ映像に遷移します。)
- まちのみどりがつくる、新しい価値
- まるっとサステナフェスティバル
- わたしがつなぐグリーンな未来
皆さんの川崎愛があふれ、これからの川崎が楽しみになるようなカンファレンスでしたのでぜひ御覧ください!
ラゾーナ川崎のルーファ広場で行われたイベントやアートに関するカンファレンスに参加しましたので、こちらの記事でも紹介しています。
川崎はみどりであふれるまち!
この日の最初は昭和音楽大学で行われた「まちのみどりがつくる、新しい価値」というテーマのカンファレンスに参加しました。
モデレーターは須之部為師さん(株式会社ホリプロ 川崎プロジェクトルーム副部長)が務め、EXILEの松本利夫さん、園芸家の深町貴子さん、Green Neighbors 代表の篠崎ロビンさんの4名が登壇。
川崎のまちにあふれるみどりについて、それぞれの活動を中心にトークが進められました。
深町さんはマリーゴールドのお花を見せてくれました。よく見ると鉢が牛乳パックでできていて、川崎市の小学生と作ったものだそうです!
人間は植物にさまざまな場面で助けられていますが、実は牛乳パックも木材からできていていることを小学生に伝えたところ、とても驚かれていたのだとか。
周りを植物でいっぱいにすれば綺麗な風景になってみんなが喜び、虫も喜んでくれて、それが農業の発展や暮らしの豊かさにつながるという授業をされたそうです。
身近なもので植物の大切さを知ることができるのは、素敵な授業ですね!
「きっと自分が小学生だったらすぐに家に帰って植物を育てたくなるんだろうな」と思いながら聞いていました。
松本さんは川崎出身で、来年の市制100周年に向けてさまざまな企画をされているそうです。今はワイナリーでワインを作ったり、お米を作ったりしていて、実際に松本さん発信で、どのようなイベントが開催されるのか楽しみです!
松本さんは子供の食育の一環としても食べ物を作ることを考えられていて「自分で苗からお米を育てると、最後の一粒までしっかり食べてくれるんです。自分が作ったものであれば、苦手な食べ物でも食べてくれます」と家族の様子を教えてくれました。
また、みどりが家にあると癒されることから「皆さんも家にひとつはみどりを置いてみてください」と仰られました。
篠崎さんは「フード(食べ物)」と「ランドスケープ(景観)」を掛け合わせた「フードスケーピング」を中心に活動されています。
昨年は川崎の大師にある空き地でも活動を行いました。フェンスにトマトなどの蔓を這わせて育てたり、コーヒー豆の麻袋を使ってプランターとして使用したりと、地域の方々が遊びに来れるような空間にされたそうです。
植えるときも収穫するときも地域の皆さまと行ったようで、その際に地域の銭湯を営んでいる方が「最近は子どもがお風呂文化を知らないんだよね」と悩まれていたのだとか。
篠崎さんは「収穫したハーブを銭湯に持っていって、自家製のハーブ風呂にしたら面白いのでは」と考えて実際に行ったところ、子どもたちも楽しんでくれて貴重な機会になったそうです!
篠崎さんはSUPERNOVA KAWASAKIでもフードスケーピングを行っていて、珍しいフェイジョアという南国のフルーツも植えられています。
味はバナナやパイナップル、キウイをミックスしたものと言われているそうで、とても食べてみたくなりました。
川崎でもみどりがどんどん増えているので、見て・嗅いで・触って楽しめる空間になっていきそうですね!
みどりは個人で植えて楽しむものというイメージがありました。ですが皆さまの活動を聞いて、みどりは人を巻き込んで、どんどん輪が広がっていく素晴らしいきっかけになるんだなと感じました!
溝の口でサステナブルを体感できるイベントが開催!
昭和音楽大学会場でのカンファレンスを終えて、すぐに溝の口駅まで移動してきました。
昨年までは「脱炭素アクションみぞのくち広場」として開催されていた、脱炭素を楽しく体験して未来の暮らしを考えるイベントが、今回は「まるっとサステナフェスティバル」として規模が拡大されています。
溝の口駅の改札前には多くのブースが出展され、賑わいを見せていました。
メルカリは不用品を個人間で売買できるプラットフォームですが、ゴミの削減に貢献しています。1日に捨てられる衣服の量はなんと大型トラック130台分の1,300トンだそうです!
メルカリで販売することでゴミを減らし、循環型社会の創出を目指しています。
この日はメルカリ教室も開かれていて、出品や発送方法について知ることができました。
こちらは電車の使えなくなった配線を折り曲げて、クリスマスツリーの飾りにするブースです。カラフルな配線を使って東急電鉄のキャラクターである「のるるん」を作っています。
本来であれば捨てるはずのものを、このように形を変えて利用することはサステナブルな社会づくりに貢献していますね!
すごろくによってペットボトルのリサイクルについて学習できるブースもありました。
年間に販売されるペットボトル約230億本のうち、約86%は卵パックやカーペット、アパレル製品にリサイクルされます。しかし、それらは使われると廃棄されてしまいます。
ケミカルリサイクルでは使用後のペットボトルを再びペットボトルに再生することで、何度もリサイクルすることが可能です。
ゴミが発生しない循環型の資源利用はとても魅力的ですね!
高津区による「ノカンゾウ」のみどりの里親プロジェクトも行われていました。
ノカンゾウは高津区で多く見られていた在来種でしたが、現在は都市化によって数が減ってしまっています。そこで苗をもらって自宅で育て、成長した株の1つを緑ヶ丘霊園に戻すことで、再びみどりを増やしていくことを目指しています。
高津区と川崎フロンターレは協定を結んでいて、受け取りに使われている新聞紙は過去の「フロンターレこども新聞」でした。とても素敵な再利用の方法ですね!
投資でまちの環境改善に貢献!?
溝の口でサステナブルについて体験した後は、川崎市役所本庁舎に移動し「わたしがつなぐグリーンな未来」というテーマのカンファレンスに参加しました。
この回は福田市長、タレントの井上咲楽さん、債券アナリストの香月康伸さんが登壇し、投資や環境についてトークが展開されました。
最初はマイボトルの話題から始まりました。この日の控室に福田市長が入ったところ、井上さんと香月さんがマイボトルを持ってきているのに驚かれたそうです。
会場の方にも聞いてみるとマイボトル・マイバッグを持ち歩いている人が多くいらっしゃいました。
市民の方々が、身近なところから環境にやさしい行動を取れている証拠ですね!
そして話題はメインの投資に関する話へ。
香月さんからは、定年を迎えた後は20年以上も老後生活を送ることになると紹介。昔と比べて老後の期間が伸びていることから「投資」の必要性を教えてくれました。
投資と聞くと「難しい」とか「損してしまうのでは」と感じる方もいるかもしれません。そこで香月さんが株式と債券について解説してくれました。
債券の金利は上がってきていて、ここ10年で最高の金利となっているそうです。しかし、大切なのは「投資したお金が何に使われているのか」ということです。
最近は小学校でもSDGsについて学んでいたり、企業もESG投資によって投資判断が行われたりするなど、環境問題に対する意識が高まっています。
井上さんも余り物の野菜をぬか漬けにしたり、お肉を小分けにして冷凍したりと普段から自然とSDGsにつながる行動をとられていました。
環境問題への関心が高まるなか、川崎市は政令指定都市で初めてグリーンボンドを発行することが福田市長より発表されました。グリーンボンドとは、集まったお金をすべてグリーン事業(気候変動や省エネ、再エネなど環境課題の解決に関わる事業)に使う債券です。
この債券は個人の方でも購入でき、購入するだけで環境改善に貢献できるんです!
さらに福田市長からは、川崎市はすでに南武線で捨てられたペットボトルが100%リサイクルになっていること、港ではEV船を導入していることなどが紹介されました。
川崎市がカーボンニュートラルに向けてどんどん進んでいき、自分も環境問題の解決に貢献したいなと感じました。
楽しみな取り組みがいっぱいの川崎市!
今回は川崎市のみどりやサステナブル、SDGsに関する取り組みをたくさん知ることができるカンファレンスとイベントでした!
地球温暖化など深刻な環境問題が積み重なっていますが、カンファレンスを通して今後の川崎市の取組が楽しみになりました。
普段の生活からSDGsにつながる行動を心がけて、市民としても積極的に参加したいと感じています!
この後もラゾーナ川崎のルーファ広場で行われたフェスティバルの様子とSUPERNOVA KAWASAKIで開催した「アート」に関するカンファレンスに参加しましたので、こちらの記事にて紹介しています。